令和7年度 事業の実績報告

2026.06.18

事業総括

OCVBは広域連携DMOとして、「沖縄ツーリズム産業団体協議会」や「沖縄県観光協会等協議会」等の事務局運営を通じ、各ステークホルダーとの合意形成の仕組みを構築した。また、「おきなわ観光地域カルテ」に市町村からのニーズを踏まえたレポート出力機能や、AI活用による解説コラムを追加開発し、観光地経営の高度化を支援した。
特に、令和8年度に導入が予定されている観光目的税(宿泊税)に関しては、観光業界の意見を集約し、沖縄観光の発展に資する制度設計を求めて県および県議会へ要請書を提出するとともに、使途検討のための「OCVB観光戦略協議会」の立ち上げ準備を進めるなど、県とのパイプ役としての役割を果たした。

国内観光客の誘致については、直行便の就航エリアを中心に認知度向上や搭乗率の向上に向けた展開を図ったほか、持続可能な観光の推進に向けたプロモーションを展開した。エシカルトラベルオキナワプロモーションとしてWEBサイトやInstagramを通じた情報発信、イベント出展などを行った。
また、沖縄本島周辺15離島の誘客プロモーションにおいては、ポケモンとコラボレーションしたステッカーを作成するなどして離島間の周遊を促した。スポーツツーリズムにおいては、イベントカレンダーへのAI機能導入やリール動画を活用したSNS等での情報発信を行い、幅広い層へ「スポーツアイランド沖縄」の訴求を図った。
その他、沖縄観光情報WEBサイト「おきなわ物語」では、AIサービス利用者の急増による情報収集手段の構造的な変化に直面しながらも、コンテンツの質を維持し、SNSでの戦略的な情報発信によりフォロワー数増加を実現した。

海外について、航空路線の新規就航・運航再開・増便、クルーズ船寄港回数の増加に加え、好調な訪日インバウンドの後押し等が観光客数増の要因と考えられる。
訪沖インバウンドの誘致については、沖縄県及び県海外事務所、そして県内事業者と連携し効果的なプロモーションを実施した。
台湾・韓国・香港などの主要市場は、新規就航に伴う認知度向上や離島誘客強化に繋がるプロモーション、東南アジア市場は、一般観光のみならず、タイのサブターゲットをダイビング愛好家に設定したコンテンツ型プロモーション、欧米豪市場は、レップ(イギリス・フランス・オーストラリア)の活用及びJNTOや航空会社との連携プロモーション、特に今年度は沖縄グローバルアンバサダーAwichのNYライブ連携プロモーションやNew York Travel and Adventure Show 2026出展等、米国でのプロモーションも強化した。また、各市場のプロモーションとして、デジタル(WEB・SNS)でも情報発信を行った。

クルーズの誘致については、国内外クルーズ船社へのセールス活動やキーパーソン等の招聘を通じて質の高いクルーズ船誘致に努めた。また、クルーズ船観光の実態調査を実施し、2025年寄港クルーズ船の経済効果が161億円であることや、寄港クルーズの現状と課題、今後取り組むべき事項等を把握した。

MICEについては、国内市場を中心に開催件数、支援実績が増加した。海外市場についても、直行便の増便に伴い韓国、台湾のほかに、シンガポール、タイからのインセンティブ旅行案件が増加し、中国市場からも案件が発生しはじめた。誘致活動においては県内事業者との効果的なビジネスマッチングに注力し、SDGsに資する内容の情報発信を行った。「沖縄MICEネットワーク」の運営においては、サステナビリティガイドラインの活用やMICE人材育成セミナーの対面式への変更等を実施し、受入体制の強化に務めた。また、2000年サミットをフックとしたシンポジウムや企画展を開催し、MICEの意義の啓発も行った。

教育旅行については、物価高騰や少子化、飛行機機材の小型化等による市場規模の変化が見込まれる中、安定的な修学旅行需要を確保するため誘客促進ならびに受入環境の整備を図った。特に繁忙期の10月から12月において、バス運転手やガイド等の人材不足に対し、関係機関と連携し課題解決に向けて取組んだ。また、修学旅行における訪問場所や交通手段等の行程や時間帯の変更を行うことを条件とし、探究学習やSDGs学習等の実施を希望する学校へ支援を行い、需要の分散・平準化を図った。

観光危機管理については、「第2次沖縄県観光危機管理計画」の周知や市町村向け計画の策定支援を行った。観光危機管理体制運用図上訓練では、帰宅困難対応や被災者ニーズへの対応についての訓練を実施した。令和7年度は新たに八重山圏域での観光危機管理対応訓練や「美ら島レスキュー2025」にも参加し、離島を含む広域での情報伝達と対応能力の向上を図った。さらに、災害時における外国人観光客への対応として、多言語コミュニケーションシートを作成・配布した。

「沖縄リゾートワーケーション推進協議会」においては、沖縄リゾートワーケーションモデルの定着に向け、県内事業者と連携しイベントやWEBサイトを通じたプロモーション活動を実施した。また海外におけるデジタルノマド層等への訴求を図り、企業・人々の働き方・生き方の提案を通じた質の高い観光地の形成を図り沖縄の多様な産業・地域への波及へと繋がる取り組みを推進した。

組織広報については、OCVB公式サイトでの情報発信や広報・PRツールを活用し情報発信を強化した。OCVB Newsを毎月OCVB公式サイトで公開し、沖縄観光市場の動向分析やOCVBの取り組みについて紹介した。また、定期的に記者懇談会を行い、入域観光客数の見通しや観光動向について共有した。

また、令和6年度に認定された新たな沖縄観光大使(伝統芸能部門・沖縄の食部門・自然部門・スポーツ部門それぞれ4人)の専門性を活かした多角的なPRを展開した。さらに、おきなわSDGsプラチナパートナーとして、組織横断的なSDGs活動を推進した。

賛助会員サービスの一環として「OCVB News」のWEB配信を行い、入域観光客数の見通しや入域実績、国内外市場の動向分析やOCVB事業等を紹介するとともに、賛助会員同士の情報交換ができる交流掲示板の仮運用を開始した。また、OCVB公式サイトでは組織情報、年間事業スケジュール、入札・公募情報、活動報告を発信し、OCVBが実施する事業を可視化した。

自主事業については、ブセナ海中公園の展望塔、グラスボートの利用増を図り、個人客の獲得を強化するべく、外部連携やWEBサイト等を活用した情報発信の強化、またSDGsを意識したタマンの稚魚放流や近隣小学校との交流に力を入れた。
旧海軍司令部壕では、家族旅行・グループ旅行等、個人旅行が主流の中、顧客満足度向上を図るために映像資料やパノラマ映像の活用をはじめ、資料館や地下壕内展示資料の増設や多言語化、遺留品特別展を開催した。その他、WEBサイトの更新、SNSの発信強化、職員によるミニ講話・平和ガイドにも注力した。また指定管理を担う海軍壕公園においては、遊具広場のリニューアルオープンにより利用者が大幅に増加し、一元管理による利用促進に努めた。
 
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